#9 DREAM

ずっと昔。夢で見たのだろうか。まるで現実のようだった。僕は通りを歩いていた。熱っぽく囁きかける樹々を抜けて、僕には聞こえるような気がした。雨が静かに降りかけた時、誰かが僕の名を呼ぶような。鏡の中を、グルグル回る。僕には感じられるような気がした。空気の中に魔法が潜んでいたのかな。夢・・夢うつつな僕。