Fire Fly

七月の雨に打たれて、蝉の声が止んでしまった。お囃子は言霊に乗り、高鳴る胸に世界は踊る。夏に惚れたと世界は唄う。今、逢いに行けたら、夜の隙間から蛍が紡ぐ光の先へ。今なら心の彼方に、幾度も描いた貴女に触れん。虹の色微かに漏れて、赤い光は最後だったの。出逢った頃と同じに染まれ。