朝は消え去り、昼も消えた。僕に残された、ものと言えば、ベルベットの月だけ。今日の孤独が、あんまりつらくて、自分を投げ出しそうになる。不機嫌な顔をした壁に、微笑む君の写真が、まだ掛かってる。それはそれでちっとも構わない。ただ、冷ややかにドア…

汽車の駅で待つ。この寂しい街から、僕を連れ出してくれるのを待つ。街の奴らが、僕の生活を一変させた。涙が僕の目を焼き尽くす。魂の奥底で。汽車が近づく音がする。僕の汽車がやってくる。この街を出て行く。汽車の音。僕の汽車がやってくる。

山の傍らに立ち、素手で、そいつを叩き割った。小さな砂粒に至るまで、破片を残らず集めて島を作ろう。君の大事な時間を取り上げる必要は無かった。もし、この世で二度と会うことが無かったら、その時は、来世で会おう。

夜が垂れこめて、あたりが暗くなって、月の光だけが輝いていても、僕は、ちっとも怖くなんかないよ。空が落っこちて来て、山が海へと崩れ落ちても、僕は、泣いたりなんかしない。君が傍に寄り添っているだけで、強くなれるんだ。