SHE'S LEAVING HOME

水曜の朝5時、一日の始まりに、そっと寝室のドアを閉め、まだ、書き足りない書置きを残して、彼女は、1階のキッチンに向かう。ハンカチを握りしめて。いびきをかく父親のかたわらで、母は、ガウンをはおり、そこに、あった書置きを手に取る。階段のてっぺんに一人立ちつくし、泣き崩れて、夫にすがりつく。金曜の朝9時、彼女は、もう遠いところ。約束した相手を待っている。車の商売をしている、男に合うのだ。何年も、ずっと認めてもらえなかった。心に秘めた想い。彼女は、家を出ていく BYE BYE