THE FOOL ON THE HILL

来る日も、来る日も、丘の上で一人、愚かしい笑いを、浮かべた男は、完璧に、動きを止めている。でも、誰も、関わり合いに、なりたがらない。ただの、愚か者だと、思っている。ずっと、行った先では、雲の中に、頭を突っ込んで、千の声を持つ男が、完璧な、大声で喋っている。でも、その声は、誰にも聞こえない。誰も、その男が、好きじゃないようだ。大したことは、出来ないとタカを、括っている。男は、決して、みんなの言うことに、耳を貸さない。そして、頭の中の目で、グルグル、回る世界を見ている。